実行委員長 阿部誠インタビュー 第2回

シャンパーニュと日本について

ヨーロッパの方がシャンパーニュの楽しみ方が「おしゃれ」という話がありましたが、それはどういう点ですか?
例えば、ヨーロッパの人たちは日常のすべての中にシャンパーニュを取り入れています。朝から朝食と供に飲む人も入れば、お昼もそうだし、お昼のランチタイムが終わった後の午後の時間帯も飲むし、もちろんディナー時やその食前食後も楽しんでいます。
本当にヨーロッパの方は一日中でいろんなシャンパーニュの楽しみ方をよく知っています。それが非常にかっこいいなと思っていました。
それに対して、日本が遅れていると思いました。日本ではその当時「乾杯の一杯で終わり」、そういうお酒の立ち位置でした。
日本の日常の生活にヨーロッパのような楽しみ方をなじませたら、きっと日本人は好きになるだろうと思っています。
日本とヨーロッパのシャンパーニュのイメージの違いは?
昔と比べると、一部の人の間ではヨーロッパと同じような楽しみ方をしている人が随分と増えてきました。
でも、シャンパーニュは高価なお酒というイメージがまだまだあります。皆、シャンパーニュ自体は知っていますが、ただ高級品というイメージしかなくて、値段以外の部分ではスパークリングワインとの境がないんです。
そのイメージからか、シャンパーニュって面白いもので飛行機に載ると、皆さんが頼む人気のお酒はシャンパーニュなんです。
この高級品というイメージだけではない部分で、もっと日本に根付かせたいなと思っています。
ヨーロッパとは違う、日本人ならではのシャンパーニュの楽しみ方というのはありますか?
ものすごくあります。それは食の文化とも密接に関係しています。フランスに行けば基本フランス料理になる訳で、フランス料理とシャンパーニュを合わせるのは当たり前なのです。それに対して、日本は食が豊富で、和食を中心として食文化が発展しています。その和食の中でも懐石もあれば、お寿司や天ぷらもあり、とても幅広いのです。
さらに、日本人は和食にも中華料理やほかの料理の中でシャンパーニュを合わせ、皆で楽しむというシチュエーションが増えています。
こういう点が特徴的で日本ならではの楽しみ方が確立し始めていると思います。
フランスの生産者が日本に来た時、当然自分たちの国ではできないことなので、日本人がそういう楽しみ方をしているというのを知ってとても喜ぶのを私は見てきています。
シャンパーニュ業界における日本市場の位置付けは?
日本市場はとても特別な市場になりつつあります。
2016年までずっと日本のシャンパーニュ輸入量は世界で4位でした。1位 アメリカ・2位 イギリス・3位 ドイツ・4位 日本という順番です。
1位・2位と3位・4位の差はかなり大きく日本はドイツと争っていたのですが2017年に順位が変わって世界3位になりました。これは我々の中ではすごく話題になった出来事です。
その要因は、消費が増えたという事と、他の国に比べると平均の単価が高い事です。スタンダードなシャンパーニュだけではなく、高級なものが飲まれているという一つの証になっています。
つまり、量も増えて単価も上がり、日本は生産者から見ても特別な市場になっているのです。